特殊潜航艇 甲標的甲型
個人的キット評 付属品
完成度
組易さ
総合
90点
90点
90点
魚雷(観賞用)

ファインモールド 1/72 「甲標的甲 真珠湾仕様」

敵艦隊の進出予想海域に展開し待ち伏せ攻撃を仕掛けた後、母艦の回収ポイントへ移動し搭乗員だけを収容する、
いわゆる使い捨て兵器として開発。しかし、当初の想定とは異なり厳重に警戒された敵港湾内へ侵入し、
奇襲攻撃に使用されたため、結果的に乗員の生還が非常に難しい兵器となり、戦果の割に損失が多く昭和18年以降は敵泊地への攻撃を中止しています。
しかし、以降も敵制空権下では大きく行動が制限され、目立った戦果をあげることは無かったそうです。
ちなみに日米戦の捕虜第一号で有名な酒巻少尉もこの「真珠湾仕様」で出撃しています。


<キット内容> 
よくできています。よくできているのですが、いまひとつ考証が足りていない印象です。
今回は手を加えていませんが、かなり気になる点が二つ、

1、船体を吊り上げるためのフックの位置、ならびに形状が違う。
2、司令塔前方にある張り線のテンションを調整する滑車のカバー形状が若干違う。

細かく資料と見比べていくともっと沢山出てきそうですが、上記2点は張り線の取り付け位置に影響を及ぼすので、
出来れば最初の内に手を加えておいたイイです。
今回はリベットの復元も忘れていたり、色々とやり残しが多いです・・・

<追加工作>
★司令塔前部の滑車から真下に伸びるテンション調節金具をエナメル線で再現。
★張り線は釣り用のハリスを使用。 
★スクリューガードの支持棒はエバーグリーンの0.5.mmプラ棒で再現。
★魚雷の台座はアオシマのキットで余ったエッチングを流用。

<簡易データ>
生産時期:1940年〜 
最高速度:水中:19ノット 
乗員:2名
武装:九七式45cm酸素魚雷2本


<参考資料>
学研:歴史群像シリーズ 「日本の潜水艦」
キットの説明書
大和ミュージアム(直接見てきた)