38M TordiT(A20)
個人的感想 キット付属品
組易さ
完成度
総合
85点
70点
75点
フィギュア:無し
履帯:組立て式
P.E

ホビーボス 82477 「38Mトルディ1(A20)」

スェーデン、ランズベルク社の「L60軽戦車」をライセンス生産したものに、スイス、ソロータン社製20mm機関砲を主武装とし、イタリアの8mm機銃を元に作ったオリジナル機銃を副武装として備えた超混血戦車。

武装から見ればドイツでいう2号戦車に相当しますが、車格から見るとあまりにも軽武装で、41年バルバロッサ作戦に参加した5個中隊はソ連軍相手に苦戦。
8割の戦車が行動不能となり、43年には生き残った車両を含め、主武装を40mm砲に改修されており、最初から40mm砲装備の砲塔を持ったものを「42MトルディV(C40)」として区別していますが、その後もトルディが活躍する事はなかったようです。

ちなみに、トルディTとトルディUの違いはコンポーネントが国産か輸入かの違いだけなので外観的に大きな違いはありません。

<キット内容>
全体的な印象は至って普通のプラモデル。
メーカーが参考としたのはクビンカの写真と三面図だけと推測される内容。
したがって、不明な個所はバッサリとオミットされています。
また、今時のキットとしては珍しく、前照灯はムクでクリアパーツも無し。
防盾は完全接着式。ハッチ裏はもちろん砲塔内部パーツなど皆無。
デカールは貼り付け位置の指示が無いものがあったりします。

ちなみに、砲塔のルーフアンテナは実車では起倒式なのですが、キットでは基部が再現されていないので立てておくしかありません。

<今作について>
履帯の組立て以外はコレと言って苦労した個所はありませんが、独特の「派手なマーキングと劣化した車体塗装を如何にして馴染ませるか」で悩みました。
今回の解決法として、貼ったデカールを針などで罫書いてボロボロにし、マークの上に「その下にあったであろう色」を直接エナメルでベッタリ乗せて、それを綿棒でグリグリと押し付けるように落としていき、更に上からエナメルでマーキングそのものを描いてまた綿棒グリグリで落ち着きました。

<追加製作> 製作記録コチラ
前照灯を刳り貫いて自作レンズ追加。
OVMは色んなパーツを寄せ集めて追加。
同軸機銃の銃口は真鍮パイプでデッチアップ。
デカールはバイソンデカール35114「ハンガリーAFV(2)」から。
その他ゴソゴソ。

<簡易データ>
生産時期:1938年9月〜  総生産数:190輌(U型含む)
最高速度:50km
乗員:3名
武装:20mm半自動砲×1  8mm機銃×1