特二式戦車カミ(前期型)
個人的感想 キット付属品
組易さ
完成度
総合
85点
95点
95点
フィギュア:無し
履帯:ベルト式軟プラ製
クリアパーツ、P.E

サイバーホビー 6678 「特二式内火艇 カミ (特二式戦車)」

島嶼争奪戦での逆上陸作戦を目的とした水陸両用戦車で、輸送船からの発艦は勿論、潜水艦の甲板にくくりつけて潜行移動し、浮上後に潜水艦から発艦するという発想にも応えられるよう完全水密、耐圧構造も持つ本車は「九五式軽戦車」がベースとなっており、全車体溶接構造や側面防御と水密性の為にサスペンション機構が車体内に納められるなど、独特の近代的設計が盛り込まれています。

しかし残念ながら上陸作戦に使用される機会は無く、主に海軍施設の守備に使用されましたが、大きな車体で攻撃目標となりやすい本車は、火力、防御力とも低かったため、サイパンやレイテでの防衛戦では、活躍する事無く撃破されたそうです。

ちなみに、一般的にはフロート装着時を「特二式内火艇」、外した状態を「特二式戦車」と呼ぶそうです。

<キット内容>
キットは「陸戦型」とありますが、ここは「特二式戦車」としておきます。
ドラゴン(サイバー)の1/35日本戦車第一弾ということで、売り上げ予想が難しかったのか、フロート無しの廉価版といった感じではありますが、細かい所までよく再現されていると思います。

砲塔内部も簡単ながら再現されており、よほど凝視しない限り耐えれます。
付属の履帯はベルト式のみですが、側面の肉抜きまで非常に細かく再現されており、別売りの組み立て式履帯を買わずとも十分な見栄えです。
スライド金型フル活用のおかげで、機銃の防弾カバー上部の放熱穴、機銃口、排気口に至るまでしっかり開口されており、今までの日本戦車キットの常識を超えたキットであることは間違いありません。

質問でよく見かける車載機銃先端のキャップのようなものは端的にいうとマズルブレーキで、機銃自体もチハ等に搭載されている九七式車載重機関銃を改修した連装タイプなので、仕様が異なります。

<追加製作>
ほぼストレート。
スクリューは真鍮色で塗装するよう指示がありますが、実際は車体と同じ色で塗装されていたということで、ほぼ間違いないようです。

<簡易データ>
生産時期:1942〜  総生産数:約180輌以上(諸説あり)
最高速度:(陸上)37km (海上)9.5km
乗員:6名(変動あり)
武装:37mm砲×1  7.7mm機銃×2