個人的評価 キット付属品
組易さ
完成度
総合
80点
不明
75点
フィギュア:なし
履帯:組立て可動式
他:P.E、可動サス



アミュージングホビー 「試製五式砲戦車 ホリT」

「五式中戦車チリ」のパーツを流用して新規に構想が練られた計画車両。
実際に試作されていた主砲「試製十糎戦車砲」は1000mの距離から150mmの装甲板を貫通でき、宿敵シャーマンは勿論、ソ連のKV1だって正面からバシバシ撃ち抜くことが可能というシビれる計画だったが、その巨砲を旋回砲塔に搭載するだけの工業技術が足りず、固定砲塔の”砲戦車”で研究開発が進んだ。また、車体前面の装甲厚は最大120mmと日本戦車としては破格であったが、主砲も合わせてそれだけの重量をマトモに動かせるだけのエンジンや駆動装置が作れたかは疑問。そんな”もしも車両”だからこそ、「仮に生産されても制空権がw」とか「大量の戦車相手に固定砲塔じゃ…」などと野暮なことは言わず「旧陸軍にはこれだけの兵器構想があったのだ!」と素直にロマンを楽しみたい逸品。



<キット内容>
旧軍戦車の足回りの基本である”水平コイルスプリング”を、本当にスプリングで可動再現した意欲的なキット。

が、そんな遊び心とは裏腹に、遊び無しのキッチキチのパーツ設計や、凝らなくてイイ箇所に凝ってみたり、頑張ってほしい所が手抜きされてたり、新興中華メーカーらしい要素満載です。
例えば、複雑な加工を要する”牽引ワイヤー”に代替プラパーツが無かったり、意外と目立つライト類やペリスコープがクリアパーツじゃなかったり、フェンダー前端と履帯が干渉するなど、「ホリU」への課題は多々。(出るとは言ってない)
それでも、こんなマニアックな計画車両をプラキット化してくれた同メーカーには足を向けて寝られません!(何処にあるか知らんけど)


<追加工作>
☆前照燈、尾燈、ともにパーツを刳り貫いて自作レンズを装着。
☆機動輪を加工してフェンダーと干渉しないよう位置を調整。
☆フェンダー先端部を薄く削り込み。
☆排気口を開口。
☆操縦手、無線手の乗降ハッチに取っ手追加。
☆操縦手用の前面小窓の覗き穴をパテで封鎖。
☆防盾に伸ばしランナーで溶接痕追加。


<簡易データ>
生産時期:1943年から研究開発  
生産総数:0輌
最高速度:不明
乗員:不明
武装:105mm砲×1(自動装填機付き)