個人的感想 キット付属品
組易さ
完成度
総合
90点
90点
90点
フィギュア:無し
履帯:ベルト式軟プラ製
P.Eパーツ、クリアパーツ

ファインモールド FM025LM 「九七式中戦車 チハ」


良くも悪くも言わずと知れた帝国陸軍主力戦車の基礎の基礎。
中戦車という立場上、一般的に「日本戦車の貧弱さ」を語れば、まずこの車両が出てくるでしょう。
しかし、本車が登場した1937年当時は世界水準に位置し、主力戦車としては列強各国に引けを取らない性能でした。 また、多くの方が誤解されていますが、この戦車は「歩兵支援」を目的に設計されており「対戦車戦闘」を想定した車両ではありません。

問題はその後、後継車の開発、生産が延々と進まず、目まぐるしく進化する列強各国の戦車に一気に引き離され、陳腐化しながらも前線で使用せざるを得なかった事。
歩兵中心の中国軍相手では存在感を見せつけたものの、南方戦線では米軍「M3軽戦車」にすら全く歯が立たず、1942年1月には対戦車型の「新砲塔チハ」が前線に投入されますが、それをもってしても正面からの打ち合いは出来なかったそうです。
太平洋戦争も中盤以降は米軍「M4シャーマン」が前線に登場し、もはや本車は走攻守ともに問題外となってしまい、ここに「日本戦車=ブリキのおもちゃ」的なイメージが完成してしまいます。


<キット内容>
タミヤの傑作キットから数十年の時を経て、新金型で登場した今キット。
「ここがスゲェ進化してる!」なんてインパクトはありませんが、地味ながら確実に解像度が上がっているのは言うまでもありません。
第一に砲塔ハッチ内側の再現が挙げられ、エンジンデッキ吸気口の鎧戸周辺やマフラーカバーをP.Eパーツに置き換えるなど意欲は伺えます。
が、タミヤキットからの年代 経過を考えると「ぶっちゃけ、もうちょっと出来たんちゃう?」が本音ではあります。

<追加製作> 詳細はコチラ→製作記録
履帯はVisionモデルの連結キャタを使用。
砲身はファインモールド「MG65・57mm砲砲身」を使用。
星章等、細かい部分だけディテールアップ。

<簡易データ>
生産時期:1937〜  生産総数:2.123輌(新砲塔型を含む)
最高速度:38km
乗員:4名
武装:18口径57mm砲×1、7.7mm機銃×2